「ムーヴ」リアドアの施工を紹介します。
まずは、施工前の可視光線透過率の測定。
※測定は撮影用で通常は測定しません。
施工前可視光線透過率27.7%
後部3面(5枚):リンテック GY-05IR
型取り用フィルム(一度作成したものを再利用)でおおまかな大きさにカットします。
施工前の状態です。
フィルムをガラスに直接貼り付けて型取りする為、霧吹きで石鹸水を適度に噴霧します。
おおまかにカットしたフィルムを貼り付けます。
カッターの刃をドアガラスの淵に乗せて角度を一定に保ちながら滑らせカットします。
※この時角度が不安定ですとカットラインも波打ち綺麗に仕上がりません。
縦のラインも同じ要領でカットします。
最も重要な2カットができました。
カット台に移動してあと3カットします。
ここで最初に使用しました型取り用フィルムが重宝します。
カットしたフィルムに型取り用フィルムを重ねて残り3カットを致します。
見える部分も内貼りの中で見えない部分も角はキレイに丸めます。
で、型取りは完成です。
フィルムにはセパレーター(透明なフィルム)というものがありましてそれを剥がすと糊面が出ます。
それを剥がす時にこのボードを使います。
キッチンボードだったりアクリル板だったりします。
さて、内貼りですが施工のしやすさやお客様のご要望、あと車種によってはクリップ/内貼り本体等が破損しやすい場合などの違いで、外す場合と外さない場合があります。
今回は内貼りを外す方法でご紹介します。
この車種は下記画像で外そうとしている部品の中にビスが2本あるのですがこのように隙間からドライバーを差し込みビスを外します。
(本来は隙間からではなく、取り外してビスが見える状態にするのが望ましいと思いますが、勘合がとてもキツくて破損の危険があります。)
外した内貼りを裏側からみたところですが、この「ツメ」がキツイです。
内貼りを外すとこんな感じです。
パワーウィンドーを操作しますのでスイッチは内貼りから外して付けておきます。
施工前にガラスの掃除(油膜取り)です。
油膜を取り終えたらスキージーでお掃除最終段階です。
タオルやミクロセームで拭きますといつまでも繊維クズがガラス面に残ります。
フィルムを貼る時にセパレーターを全てはがしてしまう施工方法と途中まで剥がして下部はセパレーターを残す方法があります。
施工する職人の好み、ガラス形状や構造の違いで使い分けたりします。
今回はセパレーターを全て剥がす施工方法のご紹介です。
セパレーターをゆっくり剥がしながら霧吹きでたっぷりと石鹸水を噴霧します。
セパレーターを全て剥がし、フィルムを予め石鹸水をたっぷり噴霧したガラスに貼り付けます。
フィルム上部がドア枠等に接触するとゴミが付着しますので気を付けながらフルム下部をドア内部に落とし込みます。
この時にちょっとしたテクニックがありますが…(笑)
ガラスの淵の隙間に細心の注意をしながら石鹸水と気泡を丁寧に抜いていきます。
この後ガラスを最上部まで上げて中央から下部にかけての水抜きをします。
最上部まで上げる際にフィルム面がドア枠内部の摩擦で剥がれたりずれたりしないようにドライヤーで上部を強制的に乾かします。
半分くらい水が抜けました。
残りも同様にしっかりと水抜きします。
ドア枠内部の見えない部分もプラベラとペーパータオルを使用してしっかりと水を抜きます。
ドア枠との接触圧や施行日の気温や天候で剥がれやすいと判断した場合はこのようにフィルムの周囲をぐるりと乾かします。
ドア上部はこのような仕上がりです。
角は…
施工後可視光線透過率1.7%
この車種は全部でビス3本です。
ビス3本しっかりと締めて完成です!
真っ黒に仕上がりました。